一人旅最終日

AKBの握手会も無事終わり、ホテルに帰るもなかなか眠れなかった。体はものすごい疲れているのに、気持ちはまだ高ぶっていた。携帯でスレをのぞいたり、他の人の写メを見たりする。
自分が撮ったメンバーとの写メがあると、なぜか自分のものと比べてしまう。俺のほうが近いとか、あぁむこうのほうがメンバー良い表情だとか、比べては一喜一憂してしまう。
中でも自分の島崎さんとの写メは思った以上にすごかったらしく。各所で話題になったり笑いネタになっていた。あのぱるるの塩対応の見本として証拠のように挙げられていた。自分としては、そういう見本として載せたわけではなく、自分自分のスキルの無さを自嘲する意味合いだったので少し本意ではないし、島崎さんに悪い気持ちはない。
結局、ほとんど眠れずに翌日になった。今日は、札幌に帰る日。今日もビッグサイトではAKBの握手会がある。今思えば、今日も参加する予定で日程を組めばよかった。だけど、最初のきっかけはLCCの体験であり、AKBは一つの目的に過ぎなかった。13日丸一日使うのも最初はする予定じゃなかった。それくらいの気持ちだったので13日も14日も行くぜという勢いは当然なく、こんな日程になってしまった。これだけ楽しめるななんて思ってもいなかった。
では、そんなAKBの握手会を行かずにどこにいく予定なのか?自分でも、なぜそんな予定にしたのかわからかった。今でもよくわからない。
「ルミネよしもとで漫才を見る」。
これが、14日の俺の予定だ。AKB握手会を行かずに選択した予定だ。1回生で漫才見て見たいなぁ、確かにそんな気持ちがあった。だけど、13日にAKBを堪能した後の心境はそんなもんどうでもいい状態だった。まぁチケットも予約しちゃってるし、今からAKBいく参加券あるわけでもないし、どうしようもないのだ。そして、そういうときに限って席もいいのだ。なんと2列目のセンター通路席。ライブでいえば神席である。そんな神席で気分ものらないまま漫才を見なければならない。席に座ると確かにものすごい近かった。登場したのは、博多華丸大吉さん、カナリア麒麟野生爆弾、アジアンの後に吉本新喜劇だった。やっぱり、生の迫力はすごいし、声がでかい。普通に笑ったし面白かった。普通の旅行なら、大満足だったと思う。
だけど、頭にちらつくのは、今日もこじはるさんと写メ撮ってるのかな〜いいな〜みたいなことばっかり。何で俺こんなところにいるんだろう。終わるとさっさと帰りの飛行機にのる成田に行った。
帰りもエアアジアだ。エアアジアのカウンターだけ1階のはじっこにあった。他はみんな3階だ。
そこの隣で荷物検査を受けて搭乗口に向かう。だけど、そこで気になる張り紙があった。
「この先トイレはありません」えっ?普通はそこを抜けたあとも自販機やお土産屋やトイレはある。
まぁ行くしかないので進むとびっくりする光景が広がった。プレハブみたいな掘っ立て小屋にイスが置いてあるだけなのだ。


屋根があるが壁は一部しかなく、カーテンみたいので軽くふさいであるだけ。全部は塞がれておらず、風が普通に吹き込んできて完全なる外と同じ空間だった。普通に寒い。
ここ空港だよね?空港の搭乗口の待合室がこんなところなんてありえるんだろうか?
数人から明らかに聞こえる声でなんだこれみたいなことを言ってるのを聞いた。まぁ、臨時の建物なんだろう、安いんだしここに何時間もいるわけじゃないし・・・とりあえず我慢して待つ。時間になって搭乗手続きが始まる。この小屋から外の部分を通って屋根だけの建物とも言えないところが搭乗手続きの場所だった。わかりやすく言うと、運動会で役員の方々が座ってるような場所。白い屋根だけある状態のところだ。そこに並んでると間に悪いことに大雨が降ってきた。屋根のない外の部分に並んでた俺はもう濡れまくりだ。無理やり屋根のあるところに入った。雨はますますひどくなる。
搭乗口といってもそこから飛行機に乗り込めるわけではなく、飛行機まではそこからバスでいく。それはよくある光景だが、バスに乗るまでの空間に屋根がないのだ。係員が傘を持ってきて4人くらいで両手で傘をもって道を作っていた。こんな原始的な光景を空港で体験することになるとは・・・。
まぁそんなこともあったが飛行機は普通なので無事に到着。北海道へと帰還した。
文句も言ったがまたたぶん利用する。安さを考えると我慢できるレベルの程度だった。
既に携帯の待ちうけにしている、こじはるさんとの2ショット、その他の2ショットを含めて、それを見るだけで行って良かったと思える旅だった。