AKBの握手、2ショット会

遠征二日目、今日はAKBの握手会で1日埋まっている。どうせいくならいっぱい参加してやとうと結構ぎちぎちに日程埋めたからだ。
AKBの握手会と言っても正直軽い気持ちで考えていた。完全にノープラン。
俺がAKBの握手会に参加したのはデビューした当初の札幌ファクトリーでやってた握手会以来だ。
どんなだったか記憶の片隅にもほとんどない。
なので、実質初参加といってもいい。そんな俺に心強い味方がいた。軍団スレでお世話になっているとんかつさんだ。彼は、アイドル現場は毎週飛び回ってるプロ中のプロだ。
彼と現場で合流し、色々話をきいていくうちに明らかに俺の表情はおかしくなっていった。
まず、なんだこの会場は・・・なんか一人づつ仕切られてる。ここに並んで一人づつ入って握手するそうだ。しかも、10秒くらい会話ができるという。
「ちゃんと話すこと考えてきた?」とんかつさんにそう言われて内心どきっとした。
俺はハロプロの高速握手会しか経験がない。握手したらもう後ろから係員に掴まれて流されるような握手しか経験がない。なので、適当にがんばってねとか応援してますくらいしかどうせしゃべれないんだからと何も考えていなかった。
えぇ・・あの中に入って1対1で10秒・・・そう考えると急にものすごい緊張してきた。
最初はたまたまとんかつさんも取っていた川栄さんに行くことになったが、俺この子のこと何にも知らない・・・週刊AKB見てて明るくてかわいいなと思って空いてる日時のところに1枚取っただけなのだ。話すネタなど何にもないのだ。
ものすごい緊張して咳はでまくるし吐きそうになるし尋常じゃなかった。
川栄さんのレーンはすいてて行けばそんな待たずにすぐ番がきそうな状態だったので、俺が落ち着くまでとんかつさんにも少し待ってもらった。
そもそも、こんな握手会自体3年ぶりくらいでAKBはほぼ初めてで、いきなりあまり知識のない子と握手しなきゃならないのにノープランで来た俺はなんなんだとものすごく後悔した。
なんとか少し落ち着いて、まぁ適当に札幌からきましたみたいな話すればいいんじゃないのってことで、いよいよレーンに向かった。
まず、券と納品書と免許証を見せて、その次に券の枚数だけクジを引くのだ。
そのクジで当たれば握手した後に2ショットが取れ、外れたら握手だけである。
まぁ、今回は1枚だけだし握手だろう・・・2ショットが目的で来たくせに2ショットが当たることはまだ想定さえしてなかった。握手で話す内容考えただけで吐きそうになってたくらいだ。
しかし、そういう時に限って引き当てるのだ。本来大喜びすべきところだ。これが目的だったのだから。だけど、そのときの俺にはそんな余裕などない。
「ええええ、どうすんのどうすんの」と心の中でずっと言っていた。
握手のことをやっと頭で整理してたのにいきなり2ショットなんてマジでどうするのだ。
そうは言っても結構すいてたのでさくさく進む。
なんとか携帯を準備して俺の順番になりカーテンの中に入った。
正直、握手に関しては何にも覚えていない。2ショット撮るくらいのときからやっと記憶がある。
ポーズをどうするか聞かれたので、近づいて撮れるポーズがいいなと言った。
写メの話題でメンバーと離れている写真をバカにされる傾向があるのは知ってたのでそれだけは避けたかった。そんな大混乱の写メがこれだ。
「じゃあ、ハートで」と言われたのでやったこともないハートのポーズをした

今見るとそんな混乱してるとも思えない。普通の出来だと思う。
俺は別にしても川栄さんはすごくかわいく写っている。
とりあえず一戦を終えて少しほっとした。本当に戦いを終えたかのような気分だった。
ここに来てるみんなはそれを楽しみにしてるのに、何で俺はこんな苦しい思いしてるんだと思った。
だけど、撮り終えた写メを見て少し安心した。思ったほど悪くなかった。むしろ、初めてでさっきまであんな状態の人間としては上出来だと思った。ちょっと楽になった。
もうどんな感じか方式はわかった。

1部はもう一つ残っていて鈴蘭さんだ。こっちは張り切って2枚も取ってある。
鈴蘭さんのレーンにいくとものすごい並んでいた。人気あるんだなぁ。確かに俺も彼女は握手に定評があって衣装も凝ってるしポーズも色々してくれるという話だったので取ってみたのだ。
かなり並んでたけど、俺にはむしろ有難かった。その間に考えれる。ゴルフ番組は何回か見たことがあったので、まぁゴルフの話でもすればいいかな。一つでもとっかかりがあると安心する。
無知のノープランがいかに恐怖かはさっき痛いほど味わった。
2枚なので2個クジを引く。まぁこれだけ並んでる人気なんだから当たるわけない。しかし、今日の俺はいつもと違った。これまでの人生でクジで当たりを引いた記憶などほとんどない。
そんな俺がさっきは川栄さんで1枚で当たりを引き、今回は鈴蘭さんで2枚中1枚当たりを引いたのだ。あぁ、また当たった・・・喜びと不安はまだ2:8くらいだった。さっき一度経験したが、それでも不安でいっぱいだった。そうこうしてるいるに俺の番になる。
握手では適当に話した。最近ゴルフを始めたとかスコア140だったとか、認識されてるならまだしも、初めて来たおっさんなので適当な話をした。確かに明るくしゃべってくれるが、まぁ見たこともないおっさんなのでそんなに言うほど釣り師という感じもしなかった。何度かいかないとダメなのだろう。そうこうしてるうちにすぐに2ショットへ。またポーズを聞かれたので、さっきのように近づいて取れるおすすめポーズはないか聞いて見た。じゃあハートにしますかというのでそうすることにした。それがこれだ。対応が良いという彼女のほかの人との写メと比べるとやっぱり物足りない気がする。平凡といえば平凡だ。しかも、ハートに全然なっていない。これはすべて俺に責任があるんだろう。

まぁチャイナ服はかわいかったのでよしとしよう。

あっというまに二人を終え、しかも、写メをもう2枚も撮った。
なんかもう目的も果たしたし帰っちゃおうか・・本当にそう思った。
楽しむもののはずなのに緊張感で苦しかった。
だけど、すぐに思い直す。そうだ、小嶋さんと写メを撮るのが目的だったはず・・・
2部はすぐに始まった。まずは、人気の行列のできてる小嶋さんのレーンに並んだ。
さっきの鈴蘭さんも行列だと思ったが、さすがに大人気メンバーの神7になると並びも桁が違う。レーンの中で何重にもなって並んでる。しかし、その並びが俺に落ち着きを取り戻させた。
やっと周りも良く見えるようになった。今回は1枚なので案の定外れた。
しかし、ここでまた初体験が起きる。今までは2ショットがあったのでそこで時間が消費できた。
今回は握手だけ。会話で時間を使うしかない。
いよいよ俺の番になる。カーテンが開く。前の人が写メだったらしく、写メの立ち位置から戻りならがら、入ってきた俺をみた。やばい・・・オーラが違う。こんな美人を目の前で見たことが無い。今までの二人には本当に申し訳ないが、オーラが桁違いだった。こんにちは〜とお互いに挨拶した後、1秒くらい何もしゃべれなかった。
その間もものすごいニコニコして見てる。やっと出た言葉が、写メはずれちゃったよ〜だった。
あら〜残念!と本当に残念そうに言ってくれる。まぁ、まだあと3,4,5部と取ってるからまたくるねと言って自分から去った。まだ、スタッフに即されてもいないのに帰ろうとした俺に、大丈夫、次は当たるからと言ってバイバイしていた。照れくさそうに軽くバイバイすると、にっこりしてもっと大きくバイバイをしてくれた。
何これ・・・良すぎるんですけど・・・。
正直、人気メンほどもう握手会なんて適当にやってるんだと思ってた。毎週のように握手させられて、今回は誰々が途中で中止したとかいう話ばっかり見てたので、本当はもうやりたくないんだろうなと思っていた。だけど、実際はそんなことはなかった。一生懸命やっていた。
こんなグダグダな俺でも嫌な気ひとつせずに幸せな気持ちにさせてくれた。
さっきまでの苦しい気持ちが一気になくなった。

2部のもう一つは増田さんだった。レーンに行くとやはり結構並んでる。
増田さんは、AKBの中ではかなり前から興味があった。バスケが上手なので、バスケ部だった俺は共感できた。舞台も頑張ってることも知ってたので会話には困らなさそうだ。
今回は2枚取っていたので2枚引く。今まで、全部裏返しになっているクジを引いていた。
オカルトではあるが、当選率が良かったのでまた裏返しのを引いた。2枚中1枚またツーショットだった。自分でも怖いくらいの引きの良さだ。カーテンの前に立つと前の中身は見えないのだが、実は右隣の様子ははっきりと見える。右隣はまゆゆだった。かわいいなぁと見てたら俺の番になった。
中に入るとバスケをまたしてほしいという話と舞台がんばってという話をした。バリバリの関西弁だった。写メが当たったと言うと、やったやん!と関西弁のおばちゃんだった。増田さんはもうポーズを何にするかなど聞いたりすることもなく、ダブルピースをしてスタンバイしていた。しょうがないので俺も真似してピースをしてみる。スタッフの指がフラッシュにかかっていたらしく、それを冷静に指摘してた。

う〜ん。なんとも言えない。もう3回目なのにまだ慣れない。失敗というものはないんだが、これは大成功という感じでもない。まぁ初心者なんだからこれが精一杯だろう。

やっと午前の部が終わった。とんかつさんは、2部が終わると地下アイドルのイベントにすぐに行ってしまった。4部にまた戻ってくるらしい。アイドルイベントのプロはイベントのハシゴが当たり前なのだ。とりあえず会場をウロウロしてみる。グッズ売り場や、一人3分まで運営に意見できるコーナーまである。軽く飯を食って撮った写メを見て時間をつぶす。なんだかんだいっても、既に3枚も写メが撮れたわけで普通にうれしかった。

3部もこじはるさんからのスタートだ。さっきすごい並んだので少し早めにいくも既に大行列だった。今回も1枚だけなのでやっぱり外れてしまった。やっぱり人間は経験が大事である。
さっき一度しゃべったことがあるというだけで、ずいぶん気持ちも楽だし緊張も解けた。
相手は覚えてなんかいないだろうが、こっちはそれだけで楽になった。
また、はずれちゃったよ〜明らかにさっきよりも自然にしゃべれた。え〜残念だね〜と言うので
あともう4枚しかないよと言うと、大丈夫、絶対当たるよと何の根拠もないが断言してくれた。
小嶋さんの言ってる内容はすごい軽いんだけど、フレンドリーでニコニコしててすごく心地いい。
そして、またお見送りのバイバイはこれでもかっていうくらいしっかりしてくる。俺が時間を余らせてるせいかもしれないけど・・・特に内容のある会話をしてるわけじゃないがこれでよかった。

4部もこじはるさん1枚だけだ。小嶋さんに並んで終わって、また小嶋さんに並んでの繰り返しだ。相当熱狂的なこじはるヲタのようだが初参加である。単に1枚づつしか申し込めなかったせいだ。
1枚なので今回も期待できない。人気メンバーの写メの当選確率は6分の1と言われている。それを引き当てるのは至難の業だ。だけど、今日の俺は奇跡を起こすのだ。1枚で見事にツーショットを引き当てた。思わずガッツポーズをしてしまった。このために今日来たんだ・・・マジでうれしかった。あんな美人とツーショットを撮る機会などこの先の人生にもないだろう。クジを引き当てたあとの順番待ちが本当にそわそわしてた。頭の中で注意点を何度も連呼する。携帯のデータ量、レンズは曇ってないか何度もチェックした。この1枚のために東京まで来たんだ。
もう今日で3度目だ。中に入ると。早速、やっと当たったよ〜と報告する。おお〜やったね〜といきなり肩をポンポンとされた。なんだこのフレンドリーさは!そのまま握手もそこそこにすぐに2ショットに行く。札幌からきた甲斐あったよと言うと、よかったね〜とまた背中をポンポン叩きながら所定位置についた。もう3回目なのでさっきまで外れた外れたと嘆いてたのを少しは覚えてくれていたのだろうか。ポーズは〜?と聞くので、こっちからハートでと言った。このポーズのみ公式に触れ合って撮ることが許されるポーズ。わかった〜といってハートを準備していた。ってゆうか今まで撮った時より明らかに近い。くっついてるんですけど・・・ちょっとビビッて俺から顔だけ少し離れてしまった。へたれである。撮り終わった後、俺の背中に手をあてながら携帯を覗き込んで。うんうん頷いて、バイバイまたね〜とお見送りもしっかりしてくれた。
俺の中では最高の写真となった。

左右が同じ人間とは思えない。芸能人とそこらのおっさんという誰の目にも釣り合っていないツーショットだ。だけど、すごいうれしかった。何度も見た。もう目的は達成した。さすがに並びっぱなしで足も疲労困憊だった。

5部は3人もあった。基本2人つづ入れていたのだが、こじはるさんの再販売で当たりここが3人になってしまった。そこそこ混むメンバーばかりなのでとんかつさんにも回りきれるかわからないと相談していた。できるだけ早くまた小嶋さんに並ぶ。もう1日中小嶋さんばっかり並んでる感じだ。今回は、3枚だ。ここが本命だった。ここでなんとか写メを当てたいと思っていた。だけど、写メはさっきもう撮り終えていたので気分も楽だった。そんな時はやっぱり当たらないものだ。さっきは1枚で当たったのに、今回は3枚でも当たらない。世の中そんなもんだ。それだけに、さっきの1枚で当たったことが本当に良かった。全滅してたらもうこんな気分じゃなかったろう。
握手3枚って30秒かぁ・・・無理だ。さすがに少し慣れたとはいえそんなに長く話せるスキルはないしネタもない。
確かドラマやってたよなぁ。薄い知識でなんとか会話のネタを考える。
俺の番になり、とりあえずさっきの写メの話をする。よかったよかったとニコニコしながら何度も言ってた。それにしても一切の疲れを感じさせない。もう5部なのにやっぱり人気がある人は違うなぁと感心した。あとは、めぐたんのドラマが札幌で放送してないから見れないという話をした。そうなんだぁといってたので全国でやってると思ってたのかな。そして、これが今日は最後という話をして、スタッフに即されることもなくギブアップで終わった。最後はありがとうばいばいで終わった。最後まで完璧な対応だった。いつも時間を余す俺が逆に新鮮だったのかもしれない。

休む暇もなく、すぐに島崎さんのレーンに並んだ。結構並んでる。これはたぶん3人目いく時間ないなぁ・・・島崎さんと言えばポンコツと呼ばれ、塩対応で有名だ。俺のような初心者が挑める相手ではないかもしれなが、かわいい子とツーショットを撮りたかったので5部と6部で2枚づつ取った。
さすが今日の俺は引き当てる。2枚で見事にツーショットを引き当てた。
俺の番になり、中に入ると島崎さんはイスに座ってこっちを見ていた。今までみんな立っていたので、ちょっとびっくりした。明らかに疲れていた。ちょっと話したが、はいとちょっとだけ明るく返事をするだけ。そのままツーショットになった。ハートでお願いして撮ってもらった。

これが巷で話題の奇跡の1枚となった。にこりともせず、真顔で死んだような目の島崎さん。
距離もかなり遠い。これが現実なのだ。素人が手を出していい相手ではなかったのだ。
ここまでひどいとむしろ笑えてくる。良いネタができたとむしろうれしかった。ただ。心はボロボロになっていた。6部の島崎さんの券まだ2枚あるけどもう行くのはやめておこう・・・そっと券をしまった。

そうこうしてふと時計を見ると5部の締め切り3分前くらいだった。あ、まだ間に合うのか。3人目の市川さんがまだ間に合うので急いでむかった。市川さんのレーンはもう人はあまりいなかった。
すぐに番になりクジを引く。2枚ひいて1枚当たった。今日の俺はもう驚かない。これで引いた全員と1枚づつ写メを撮っている。大量購入してるわけでもない。奇跡の人なのだ。中に入るとひと際小さい子がいた。市川さんは本当に小さかった。さすがにちょっと疲れていて声も元気はあまりなかった。話す内容を考える時間もなく行ったので、挨拶をして、もうすぐに写メの話をする。何かおすすめのポーズはないかと聞いてみると、やっぱりフレッシュレモンですかねぇ〜と言うので、じゃあそれでと言ってしまった。やばい・・・確かにフレッシュレモンのことは知ってるけど、そんなしっかり振り付け知ってるわけじゃない。どんなポーズだっけ?見よう見まねで最後の指のところだけやってみる。なんとか切り抜けたようだ。疲れてる感じだったので写メ撮り終えてすぐに退散した。

市川さんが小さすぎるので俺がでかく見える。まぁそんなに悪くない写真だとは思う。

6部の島崎さんは棄権することにしたのと、6部で取っていた光宗さんが中止になり、7部で取っていた光宗さんも中止なので、これで俺のAKB握手会は終わりとなった。
とんかつさんと祝勝会をしてホテルに帰った。
帰ると小嶋さんのツイッターで、
「いつもは見れないけど、今日は明日のために東京に泊まる!ってひとはメグたん見てねー」
といツイートがきてたようだ。
俺に向けてというのはさすがに無いとは思うが、俺を含めてたぶん何人かが地方でやってない話をしたのだろう。そうであっても、俺に向けて言ってくれてるんだと今日は思い込むことにして早速テレビをつけた。