妹の結婚式

大安の日曜日
妹の結婚式が行われた
二人兄妹なのでこうゆう身内の結婚式に参加するのって最初で最後なんだろう
新婦の兄は何をすればいいのかわからない
妹と母親はかなり早く会場に向かった
女は衣装の支度にかなり時間がかかるらしい
俺と父親は遅れて出発
ホテルに着くと一応父親も衣装に着替えるらしく俺だけ取り残される
ロビーをうろうろして時間をつぶす
ちょうど雪まつりの時期なので観光客でロビーも人がいっぱいだ
居場所がないので結婚式会場の前あたりで待ってみる
するとその前に結婚式をやっていた人たちがぞろぞろ出てきて
どうみても俺は場違いなので移動する
電話で母親に聞くと親族控え室があるらしい
もっと早く言えよ!
そこに行くと親戚一同懐かしい面々がそこにいた
もう何年も会っていない人ばかりだ
みんな俺が中学生くらいのイメージしかなくて俺がおっさんになってて驚いてた
そりゃもう俺も何年かで30歳になる
軽く世間話をするが誰も俺の仕事の話はしなかった
禁句にでもなっているのだろうか
そんなことをしているうちにいよいよ結婚式だ
と思ったらなんかホテルの特設教会みたいなところにみんな集合した
ああこれが結婚式か
俺は披露宴のことばかり想像しててこうゆう儀式は頭になかった
日本語カタコトの神父が聖書を読んだりみんなで歌ったり
誓いの言葉などドリフのコントでみたような内容が続く
最後にみんなで花びらを二人にかけて終了
その後はみんなで写真撮っていよいよ披露宴
ちょっと長い乾杯の挨拶などよく聞く話通りに進む
妹は2回も衣装チェンジしてみんな写真を撮っていた
この日ばかりはアイドルのようなオーラがある
遠い世界の人間を遠くから眺めている感覚さえあった
新郎のご両親も挨拶にまわってきてくれてとりあえず挨拶
俺のことをどんな風に紹介されてるのかわからないが
「僕の後輩なんだってね、がんばってね」って言われた
大学のことかな?
最後の妹から両親への手紙にはさすがにちょっと涙がでてしまったが
文面に兄ちゃんが、兄ちゃんとという言葉がでるたびに少しうれしくなったりする
そんなこんなで3時間という長い披露宴も終わって
ほとんどただ食って飲んでただけの俺もくたびれた
次はおまえの番だななんて親戚どもに言われ
まーくんはいつできるのかなぁなんて冗談で嫌味も言われつつ
妹と新郎を俺とみやびちゃんに置き換えて
いつか来るその日をシミュレーションしていたので
これでいつみやびちゃんと結婚することになっても安心だ