妹の結婚

先日、昼くらいに起きて居間に行くと
妹と父と母がなにか話し合っていた
ただならぬ気配を感じた
なんかパンフレットを3人で見ていた
ちらっと横目で見ながら俺は麦茶でも出して飲んだ
とくにそれには加わらずにそのまま自分の部屋に戻った
あれは、たぶん結婚式場のパンフレットじゃないのかなぁ
そんなことを考えながらしばらくすると
ノックする音が聞こえた
妹が入ってきて結婚することになったと伝えられた
ふ〜ん、そうなんだ、おめでとう
特に何を言えばいいかもわからないので適当にそう言った
来年の2月に結婚するらしい
来年かよ!そんなに早くに決めるものなのか
まぁでも、とりわけ驚くことはなかった
5年以上付き合ってるやつがいたのも知ってるし家にもよく来てた
年齢的にも20代前半ではあるが特に早すぎるわけじゃない
結婚したら東京で暮らすそうだ
おれら兄妹は1度も喧嘩したことがない
だからと言って別に仲良しというわけでもないが仲は悪くない
そんな妹が俺より先に結婚する
寂しさよりも焦りがわいてきた
結婚に対する焦りではない
こんなニートなんていつまでもやってるわけにいかないという焦りだ
妹は勉強も運動も可もなく不可もなくといった感じだった
成績も俺とは比べ物にならない
テスト前にはいつも家庭教師をしてやっていた
しかし、俺が留年を繰り返してる間に妹は順調に就職し
夢だった保母さんになった
そして、俺がニートをやっている間に妹は先に結婚することになった
うさぎとカメの例えが当てはまるのかはわからないが
さすがに焦る
妹にいつか子供が生まれて俺がおじさんになったとき
お年玉さえあげられない兄ではさすがに情けな過ぎる
この結婚は妹はもちろんだが俺にとっても新しい一歩のきっかけになりそうだ
まぁ俺の結婚はみやびちゃんがまだ13歳なのであと3年は無理
それまでに男を磨いておく