おこづかい

この前居間でテレビを見ていたら母親が急に
「来月からおこづかいあげようか?」と言い出した
なんでこんなことを急に言い出すのかよくわからなった
俺は大学を卒業してからおこづかいはもらっていない
ニートであろうが資格勉強であろうがもう学生ではないので当然といえば当然
確かにバイトもしてないし無収入なのでかなり厳しい
それでも今だに親からおこづかいをもらえる身分ではないのはわかっている
聞くとこれは父親が言い出したらしいのだ
俺の父親は厳しい人間だ
金融業に勤めているせいもあるのかとりわけお金には厳しかった
なので俺もお金の貸し借りなどはきっちりするしルーズな人は好きじゃない
その父親が俺におこづかいを復活させようなんて言うはずがない
しかし、そこには理由があった
先日、携帯代の請求があった
先月は遠征2回にパソコンが故障したこともあって携帯のパケがかなりいった
今はフォーマに変えたのでパケなど関係なのいのだが
先月の請求は2万くらいとかなりの額だった
さすがにきつかったので正直困った
なんか金目のものでもないかと探していると机から図書券がいっぱいでてきた
俺の親は子供のころ誕生日プレゼントとして毎年図書券をくれた
その図書券がいっぱい残っていたのだ
母親は最近キティちゃんのアクセサリーが付いてくる雑誌を買い始めた
よくCMしてるデアゴスティーニのやつだ
なので本をこれからいっぱい買うだろうと思ったので
携帯代の支払いを図書券でしてもいいか?と聞いてみた
母親は別にいいよと言った
そのことが親の間で問題になっていたようなのだ
携帯代を払えなくて図書券まで出してくるほどお金に困っていると映ったようだ
今考えるとそう見えてもおかしくないかもしれない
俺が無収入なのは知っている
その息子が昔誕生日にあげた図書券まで引っ張り出して携帯代として出してきた
相当お金に困っていると思われても仕方がない
友達に借金したり消費者金融で借りるようなことは何があってもしてはダメだ
本当に困っているなら親に言いなさいというのだ
だから、おこづかいをとりあえず資格取れるまであげようかという話になったらしい
お金に困っているのは事実ではあるが
親におこづかいを復活させようかと言わせるほど心配させてしまった
しかも母親ならまだわかるが父親が言い出したというのは
かなりショックだったし深く反省した
俺と同年齢くらいのやつの中には逆に親に仕送りをしている人間も多いだろう
心配ばかりかけてる親を早く安心させてやりたい
そのためにも資格勉強は頑張らなければならない
みやびちゃんを奥さんとして紹介することが何よりの親孝行だ